シームレス靴下を製造する方法とは?
2024/8/23
継ぎ目のない靴下をシームレスソックスと呼びます。
通常ですと靴下はつま先が縫われていない状態で編みたてられます。編みたてが完成したらつま先をロッソという方法で縫製します。
下記画像の左側がロッソ完了後の縫い目になります。縫製ラインが出っ張っているのがわかります。縫い目が足の甲にあたります。
真ん中と右側はシームレスになります。縫い目がなくフラットな仕上がりです。
縫い目があるのとないのでは、履き心地が大きく異なります。一度シームレスの靴下に慣れてしまうと他の靴下だと違和感を感じるようになります。そのくらい違います。
シームレスの靴下を製造する方法は3種類あります。
ハンドリンキング(手縫い)
手動の機械を使って靴下の網目と網目を目視と手作業で繋げ合わせます。
気の遠くなるような作業を人の手で行います。弊社で靴下を製作する場合、台湾と中国で対応が可能です。
自動リンキング機能付きの編み機を使う
自動リンキング機能付きの、編み機をつかうことで縫い目がフラットな靴下を製作することができます。編機の仕様によって、対応可能な靴下も異なります。
私たちの工場ですと台湾で製造する場合、168nと200nのハイゲージで自動リンキングに対応できます。2023年から試験的に取引を開始しているトルコの工場でも対応可能です。
自動リンキング機能付きの編み機の多くはイタリア製です。トルコはヨーロッパから近いので、思いのほかイタリアメーカーの編み機が普及していました。
昨年トルコイスタンブールで製造したジュニアニーハイソックスも自動リンキングの仕様です。
ホールガーメントを使う
WHOLEGARMENT<ホールガーメント>とは、SHIMA SEIKIが独自に開発した
世界初のホールガーメント横編機によって編成された、
無縫製ニットウェアです。一着丸ごと立体的に編み上げる、縫い目のないホールガーメント製品には、
今までにない優れたメリットがたくさんあります。【引用】株式会社島精機製作所ホームページ
ホールガーメント横編機を使うことでシームレスの靴下を製造することが可能です。弊社は残念ながら保有していません。
シームレス靴下の製造にご興味がございましたらお気軽にお問合せくださいませ。
サービスメニュー
- 「靴下ブランドを立ち上げたい」ブランド、クリエイター、に向けて、「伴走型の靴下製造サービス」をご提供しております。
- ご相談を承っております。
- オリジナル靴下を製作したい方々に向けて、「製造工場を探したい」「どんな種類の靴下が製作できるか知りたい」など状況に合わせた記事を複数紹介しているページもありますので、よろしければご参照ください。
- 仕様にこだわった無地靴下の在庫を使うことで、50足/デザイン~の小ロット生産に対応ができるようになりました。
合同会社ブリングハピネス代表。
中国内モンゴルで中国語とモンゴル語を学んだのち、東京のぬいぐるみ雑貨メーカーで9年間生産管理の仕事をする。2014年に起業し、台湾靴下工場と一緒に「靴下ブランドを立ち上げたい」デザイナー、クリエイター、ブランドに向けた「伴走型でじっくり取り組む靴下製造サービス」を立ち上げる。台湾工場の強みは細かなデザインの再現とはき心地の良さを両立させる技術力。起業してからの7年間で、工場と二人三脚で数多くのブランドの靴下製造を手がける。バーチャルで靴下サンプル製作が可能な島精機製作所デザインシステムを使用。
この記事を書いた人
岩村 耕平