オリジナル靴下デザインの再現性についての考え方とは?

靴下製造の考えが詰まったブログ

オリジナル靴下デザインの再現性についての考え方とは?

2024/4/16

オリジナル靴下デザインの再現性についての考え方とは?

こんな方におすすめ

  • ・靴下を製作したいけど、デザインがどこまで再現できるかわからない。
  • ・靴下の製作を進めているけど、デザイン通りのサンプルがあがってこない。
  • ・細かいデザインの靴下を製作したい。

本日は、オリジナル靴下製作におけるデザインでお困りの方々に向けて、編み込み靴下のデザインの再現方法について紹介して参ります。

靴下のデザインはドット絵でできている

編み込み靴下のデザインは、ドット絵と呼ばれるピクセルアートでできています。

デザインをドット絵に変換したビットマップデーターが、靴下デザインの元になります。

ファミコンなどのレトロゲームのキャラクターも、ドット絵で作られています。

ドット数と色数が制限の範囲内であれば、靴下でもレトロゲーム程度のデザイン再現が可能です。

ドット絵を靴下に落とし込む数値を決めるゲージ数とコース数とは?

ドット絵に置き換えたデザインを靴下の網目に落とし込むときの再現性は、ゲージ数と呼ばれる網目の細かさによって決まります。

靴下のゲージ数は、横幅の網目数で表されます。「釜」と呼ばれる靴下編機のシリンダーの幅によって規格が異なります。

靴下の細かさの規格を決める横幅の「針数(needle)」とは?

シリンダーの幅は、「針数(needle)」で表記します。

私たちの靴下工場は、96/108/120/144/200nの5種類のシリンダーを保有しております。

針数が大きくなるほど細かなデザイン表現が可能になります。

靴下の長さを決めるコース数とは?

縦の長さはコース数によって決まります。

針数が、固定されているのに対して、コース数は靴下の長さによって変化します。

編み込みの靴下を製作するときの針数とコース数の実例とは?

編み込み靴下の製作は、靴下工場で働く「ドッター」がお客様からのデザインデーターを「ドット絵」に置き換えるところからスタートします。

横幅の「針数」(Needle)、縦の長さの「コース数」の規格にもとづいて、作業を行います。

こちらは、22cmのスニーカー靴下のデーターになります。

横幅が「144N」縦の長さは「228コース」です。平面の図案の左右をつなぎ合わせると、下図のような靴下の筒になります。

おもて面「72n」と裏面の「72n」を足すと横幅が「144n」になることがわかります。

靴下のゲージ数を表す、ドット絵のデーターは、つま先の上からリブの下の靴下のデザインが描かれている範囲内の数値で製作されます。

 

サービスメニュー

 

靴下のゲージ数とコース数とデザイン再現性の関係とは?

横幅の針数の数値が大きくなると、柄の表現ができる密度があがります。

下記は「横144n x 縦228コース」と最も網目が細かいでハイゲージ(200n)「横200x縦310コース」で製作した靴下を並べた画像です。

長さは同じになりますが、ハイゲージで製作した場合、同じ仕様でもドット一目一目が小さくなり、密度があがります。

ドット総数(解像度)が50%も異なります。

 

 

https://twitter.com/IXILL/status/1204340061895946247

デザインを靴下に落とし込んだとき、うまく再現されない原因とは?

靴下のデザインはドット絵でできています。

靴下の製作は、靴下工場の「ドッター」(デザイナー)が入稿データーに基づいてドット絵を製作するところからスタートします。

デザインがうまく再現されない理由は、「ドッターの腕の良し悪し」もありますが、靴下ゲージ数の規格がお客様のご要望にあっていないこともあります。

対応可能な数量や価格だけを見て製作を決めると思った通りのデザインの再現ができないことが起こりうるので注意が必要です。

デザインを入稿する前にゲージ数の仕様を確認してから進行することをおすすめします。

私たちの靴下工場で対応が可能なゲージ数とは?

96n/108n/120n/144n/200nのシリンダーを保有しております。

台湾靴下工場の強みは、デザインの美しさとはき心地の良さを両立させる技術力にあります。

厳選した素材を使用して、製造するハイゲージ(200n)靴下の製造を得意としております。

ハイゲージの200nで製作すると、柄の再現性だけではなく、はき心地も良くなります。

網目が小さくなり、密度があがるため伸縮性が増します。

ハイブランドの靴下の多くがハイゲージで製造されています。

 

 

まとめ

ここまで、オリジナル靴下デザインの再現性についての考え方についてご紹介してきましたが、参考になりましたでしょうか。

一口に靴下と言っても、ゲージ数をはじめとする仕様により「デザインの再現性」「はき心地」が異なります。

工場によって得手不得手もありますので、きっちり打ち合わせを行ってから製作を進められるのがベストです。

靴下製造に関する疑問点や質問などございましたら、お気軽にご相談くださいませ。

サービスメニュー

  • 「靴下ブランドを立ち上げたい」ブランド、クリエイター、に向けて、「伴走型の靴下製造サービス」をご提供しております。
  • ご相談を承っております。
  • オリジナル靴下を製作したい方々に向けて、「製造工場を探したい」「どんな種類の靴下が製作できるか知りたい」など状況に合わせた記事を複数紹介しているページもありますので、よろしければご参照ください。
  • 仕様にこだわった無地靴下の在庫を使うことで、50足/デザイン~の小ロット生産に対応ができるようになりました。

合同会社ブリングハピネス代表。
中国内モンゴルで中国語とモンゴル語を学んだのち、東京のぬいぐるみ雑貨メーカーで9年間生産管理の仕事をする。2014年に起業し、台湾靴下工場と一緒に「靴下ブランドを立ち上げたい」デザイナー、クリエイター、ブランドに向けた「伴走型でじっくり取り組む靴下製造サービス」を立ち上げる。台湾工場の強みは細かなデザインの再現とはき心地の良さを両立させる技術力。起業してからの7年間で、工場と二人三脚で数多くのブランドの靴下製造を手がける。バーチャルで靴下サンプル製作が可能な島精機製作所デザインシステムを使用。

この記事を書いた人

岩村 耕平

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