オリジナル靴下を作る際、どのようにデザインを進めればよいのか、データはどうやって入稿すればいいのか、不安に思う方も多いのではないでしょうか。
本日は、靴下製造におけるデザインの進め方や、入稿方法についてわかりやすく解説します。

こんな方におすすめ
- 美術館や博物館などの企画にあったオリジナルグッズを作りたい方
- 観光用のお土産グッズとして靴下の商品化を考えている方
- スポーツチームや教室用のオリジナル靴下を作れる会社を探している方
オリジナル編み込み靴下のデザインはどう進める?
靴下のデザインは、まず専用の「靴下型テンプレート」にデザインを載せるところからスタートします。
最初にご要望の長さや形状に合わせたテンプレートをご提供しますので、そこにデザインを描き込んでいく流れとなります。靴下の形状には大きく分けて「筒型」と「L字型」の2種類があり、それぞれ入稿時の注意点が異なります。
テンプレート:靴下のサイズ(メンズ or レディス)、長さ(くるぶし、ふくらはぎ、膝下)
形状(筒型、L字型)など作りたい靴下に合わせたものをデータでお渡しします。
靴下の形状が「筒型」の場合
筒状のテンプレートを使用します。
つま先: デザインを入れる場合、オーバーロックミシンでの縫製となります。ただし、つま先に縫い目(ゴロゴロ感)が出るため、履き心地を重視する場合はデザインを避けるのが一般的です。
かかと: デザインを入れることができません。
リブ(履き口): 細かいデザインは不向きです。ボーダー線1本や星などのシンプルな絵柄が推奨されます。

靴下の形状が「L字型」の場合
筒状とL字型の2種類のテンプレートをご提供します。
実は、すべての靴下はまず「筒状」で編み立てられます。その後、L字型の板にセットして蒸気をあて、形を整えることで初めてL字になります。そのため、「筒型にする前の平面デザイン」と「L型にしたときの完成イメージ」の両方で入稿いただくのがベストです。


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デザインの入稿方法について
はい、可能です。できるだけイラストレーターでの受け取りをお願いしています。
実寸サイズのイラストレーター(AI形式)テンプレートをお渡しします。製作したデザインをテンプレートにはめ込んでご入稿いただければ、そのまま製造工程へ進むことができます。
はい、可能です。ただし、その場合は弊社側でデジタルデータに書き起こす作業が必要になります。もしイラストレーターのデータ(AI形式)がありましたら、そちらのほうがスムーズです。
はい、可能です。 テンプレートを印刷し、手書きでデザインを書き込んでいただいたものを送付いただく形でも進行できます。ただし、その場合は弊社側でデジタルデータに書き起こす作業が必要になります。
※書き起こし作業は外部デザイナーへ依頼するため、別途費用や日数がかかる場合があります。
安心の「バーチャルサンプル」製作
デザインを入稿いただいた後は、いきなり実物を作るのではなく、まずは「バーチャルサンプル」で確認を行います。
靴下の絵柄は、最終的にイラストを「ビットマップ(ドット絵)」に置き換えて編み込みます。そのため、平面のイラストと実際の靴下では、色合いやデザインの細部が異なって見えることがあります。

弊社では、実際のサンプルを製作するのと同じシミュレーションができる最新のデザインシステムを導入しています。
- 修正点があればバーチャル上で何度でも調整可能。
- ご納得いただけるまでシミュレーションを繰り返します。
- バーチャルサンプルで最終確認をいただいた後、実際のサンプル製作へ進むので安心です。
靴下デザインを製作する3つのコツ
靴下に詳しくない方でも、以下の3点を意識するだけでデザインのクオリティがぐっと上がります。
- ドット絵でできていることを念頭に置く 靴下の柄は編み目(ドット)の集まりです。あまりに細かすぎる線は表現しきれない場合があるため、少しシンプルに考えるのがコツです。
- 一枚絵の平面図で考えてみる 靴下をぐるりと一周したときの「展開図」としてデザインを捉えると、つなぎ目が綺麗に仕上がります。
- 色数に注意する 編み込み靴下の場合、同時に使用できる糸の色数には制限があります。色数を絞ることで、柄がはっきりと美しく表現されます。
オリジナル靴下を製作するときのデザインデータの入稿方法
デザインは基本的にAdobeのIllustratorで作成したAIデータでお預かりします。
靴下のサイズ(メンズ or レディス)や長さ(くるぶし、ふくらはぎ、膝下)などご要望をお聞きしたうえで、靴下の形をしたテンプレートをご提供します。

IllustratorのAIデータでデザインをお送り頂きましたら、以下の流れで進めます。
- 入稿データを基に工場でドット絵を製作します。
- 弊社でバーチャルサンプルを作成し、お客様に確認いただきます。
- 確認が取れた後、実際のサンプルを製作いたします。
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岩村 耕平
合同会社ブリングハピネス代表
靴下マイスター
東京都練馬区生まれ。
中華圏と携わって34年目。中華圏でのものづくりの仕事をして24年目。
業務のコミュニケーションはすべて中国語で行う中国語の達人。
大手ぬいぐるみメーカーで通訳、貿易事務、生産管理を経験ののち、靴下OEM製造の魅力に取りつかれ独立。
2014年、合同会社ブリングハピネスを立ち上げる。

