高校を卒業してから専門学校、留学、そして仕事とおおよそ30年間中国語を使い続けてきました。
ここ数年は週1回のペースで台湾人の先生について学んでいます。

改めて教室で中国語を学び直す理由とは
2020年は、コロナにより業務が減少したことで中国語を喋る機会が激減しました。
2021年に入り、業務が戻りはじめるにしたがって、中国語を話す機会も増えてきました。
いざ久しぶりに使ってみると、単語が脳裏に浮かんでくるもの、「あががが」「なががが」などと、どもってしまい、結局は、発音しやすい別の単語を使い回すという始末。
さすがにまずいと感じたので、20数年ぶりに中国語の先生を探すことにしました。
台湾人の先生が営む中国語教室の門をたたく
台湾在住のパートナーとの業務提携を進めることになったこともあり、台湾人の先生が営む中国語教室の門をたたくことにしました。
授業は、生徒の要望に応じて、相談しながらカリキュラムを決めるマンツーマンレッスンの方式で行われます。
中国語文章を添削してもらい、余った時間で文章の内容に基づいてディスカッションをすることにしました。
台湾人先生から中国語を学ぶようになって4年目になった
文章の添削を通じて、文法の覚え違いや、欠けている箇所があることがわかりました。何回も文章を書いていると、間違いの癖があぶり出される効果もあります。
先生が台湾人で、中国と台湾で使われる中国語(台湾華語と普通語)両方に精通しており、同じ単語でも台湾と中国での言い方や声調(イントネーション)の違いを詳しく説明してくれます。
また、台湾国立政治大学の日本語科を経て、日本の大学院を卒業しており、「語学としての日本語」を深く理解されています。
中国語の文章を添削してもらうときに、間違いがあると、日本語だとどのようなニュアンスに聞こえるか解説があるので、とてもわかりやすいです。
先生と一緒にパズルのように、文章を組み替えていく作業はとても楽しく、2時間があっという間です。
どのようなニュアンスで話をするか意識するようになったので、コミュニケーションも円滑になりました。
伝え方について改めて考え直すきっかけになってエピソードとは
つきあって14年になる中国のビジネスパートナーがいるのですが、仕事のことでヒートアップして度々口論になることがありました。
「なんだお前のその言い方は。親にも言われたことがない」
「なんだお前の中国語は。田舎者の奥さんから学んだに違いない」
当時は腹が立ちましたが、レッスンを通して自分の伝え方にも問題があったと感じるようになりました。
「伝え方」について先生からお教え頂いたエピソードがあります。
前に歩いている人が雨に濡れた傘をばたばた振って、しずくが沢山飛んできました。
「傘をバタバタ振るのをやめてください」と言うと相手が気を悪くする可能性もあるので、「活きがいい傘を持ってますね」と伝えました。
相手は笑って傘を振るのをやめたそうです。
伝え方ひとつで相手の気持ちを害することなく妥協点を見出すことができます。
道具としての中国語の手入れを怠らないために
台湾と中国の工場とコミュニケーションをとりながら、靴下を製作している私にとって、中国語は欠かすことができない「道具」になります。
例えば自転車は、移動するための道具になりますが、新しいうちはよくても、整備を怠っていると乗り心地が落ちて行きます。パーツも劣化するため交換も必要になります。
おおよそ30年間、中国語を使い続けてきましたが、いつのまにか整備をする大切さを忘れてしまっていたように思います。
これからも、手入れを怠らないように学び続けていきます。
岩村 耕平
合同会社ブリングハピネス代表
靴下マイスター
東京都練馬区生まれ。
中華圏と携わって34年目。中華圏でのものづくりの仕事をして24年目。
業務のコミュニケーションはすべて中国語で行う中国語の達人。
大手ぬいぐるみメーカーで通訳、貿易事務、生産管理を経験ののち、靴下OEM製造の魅力に取りつかれ独立。
2014年、合同会社ブリングハピネスを立ち上げる。

