アパレルOEMとODMの違いとメリットとは

靴下製造の考えが詰まったブログ

アパレルOEMとODMの違いとメリットとは

2022/11/17

アパレルOEMとODMの違いとメリットとは

こんな方におすすめ

  • ・自社で繊維製品のPB(プライベートブランド)を立ち上げることになった。
  • ・アパレルブランドのOEM製造委託に興味がある。
  • ・オリジナルアパレルブランドを立ち上げるために製造のパートナーを探している。

本日はそんな方々に向けて、アパレルOEMとODMの違いとメリットについて紹介してまいります。

OEM製造とは?

OEMは「Original Equipment Manufacturer」の略で、 他社ブランドの製品を製造することを言います。

販路や企画力がありながら、生産の背景を持たない依頼者が、製造者に生産を委託します。委託者は依頼者の仕様に従って製造を進めます。

家電や食品、自動車メーカーなど様々な業態で利用されています。

シャープ買収により、日本での知名度が一躍上昇した「鴻海精密工業」を傘下に置く「フォックスコン・テクノロジー・グループ」は、Appleに向けてiphoneをOEMで生産しています。

OEMは、販売ブランドが流通業の場合「PB(プライベートブランド)」呼ばれることもあります。

セブンイレブンなどで、自社ブランドの名前で販売されている商品も、自社工場で製造されているわけではなく、製造メーカーに製造委託されているものです。

OEM製造のメリットとは?

OEMのメリットは、工場の設備や必要な技術を持った人材を雇わなくても、商品の製造ができることです。

例えば、Tシャツを専門に取り扱っているアパレルメーカーが顧客より、「Tシャツとお揃いのデザインで靴下を製作したい」との相談を受けたとします。

Tシャツメーカーが自社の資源のみで、ゼロから靴下の製作に取り組む場合、多くの費用や時間を投資する必要が生じます。

投資に見合う受注がとれる保証もありません。

OEM製造委託をすることにより、自社にない資源を獲得することができる。

私たちは、海外(台湾/中国)に生産拠点を置く靴下メーカーです。弊社にOEM製造を委託頂くケースですと、依頼企業は下記のような資源を活用することができます。

  • 私たちが10年以上の時間をかけて培ってきた台湾/中国靴下工場との信頼関係。
  • 海外の靴下工場とやりとりをするための外国語も含めたコミュニケーション能力。
  • 靴下を製造するための設備とノウハウ。

弊社は、2017年8月末に島精機製作所さんが開発したデザインシステムを導入しました。

イラストレーターで作成したデザインを、靴下に編んだときの編目や色へ変換し、シュミレーションすることができるシステムです。

サンプルを製作するのと同じような画像を製作することができ、修正点があればバーチャル上で修正することができます。

工場と関係やデザインシステムは、弊社が靴下製造を専業にしているからこそ保有できる経営資源です。

弊社をパートナーにお選び頂くことによって、資源をシェアすることが可能になります。

ものづくり企業ならではのノウハウを活用することができる。

2017年、弊社は中国でトランポリン用の滑り止め付き靴下を製造して、滑り止めが剥がれてしまうトラブルを起こしてしまったことがありました。

工程をより技術力に富んだ台湾の印刷工場に変更すると同時に、滑り止めの材質や塗料の配合を見直すことで解決しました。

トラブルの後始末から問題を解決するまでの間、多くの時間と費用がかかりましたが、現在まで滑り止めが剥がれてしまう問題は発生していません。

ものづくり企業がもつノウハウは、多くの失敗の上に成り立っていると言っても過言ではありません。

OEM製造委託を行うことで、依頼企業は、業者や工場が長年失敗しながら蓄積してきた「経験」という貴重な資源を獲得することが可能になります。

海外から製品を輸入するための物流ルートを持つことができる。

2017年~東京の雑貨メーカーと貨物を共同で輸入する試みを開始しました。

雑貨メーカーも弊社中国工場との貿易取引があるため、弊社の貨物と合わせて船積みができます。貨物が港に到着すると倉庫に荷揚げされ各納品先に振り分けられます。

運賃はCBM(cubic metre/立方メートル)単位で按分されます。これにより物流コストの削減をしております。

アパレルにおけるODMとは?

ODMは「Original Desingn Manufacturer」の略で、製造する製品のデザインなどの開発から製造まで外部に委託することを言います。

アメリカのアパレルチェーン店の「FOREVER 21(フォーエバー21)」がODMの手法を取り入れています。(2019年10月末日本市場撤退)

店舗が打ち出したコンセプトを元に、製造業者がデザインを起こしてサンプルを製作した上で提案を行い、店舗側がサンプルを見て購入するかどうか決定する流れになります。

企画開発までをも、外部に委託するため、自社で企画チームを持つのに必要な固定費がかかりません。

業者の提案から実際に販売する商品を選択することができるので、スピード感を持って商品を売り場に投入することが可能となります。

アパレルOEM/ODM製造をするときの注意点とは?

OEM/ODM製造は、あくまでも委託になりますので、自社の品質やデザインについての考え方を、業者と共有するのがベストです。

「丸投げ」の感覚で依頼する場合、うまくいかないケースもあります。

すでにブランドをお持ちで、商品展開の中にアイテムを加える場合はデザインや品質の考え方が出来上がっていることが多いです。

依頼者はデザインと販売。受託者は製造に特化することができるため、相乗効果を生み出すことができます。

お客様の考え方を理解することで、工場に背景を伝えながら取り組むことができるので、品質にプラスアルファが加わります。

アパレルOEMとODMの違いとメリットについてのまとめ

ここまでアパレルOEMとODMの違いとメリットについてご紹介してきましたが参考になりましたでしょうか。

OEM/ODM製造というと、単に製造を委託するのみと思われがちです。

何社かに相見積もりをとって一番安い業者に発注するという考え方もあります。

しかしながら、中長期的な視点で見ると、自社のものづくりの考えかたを共有することができる、優秀な製造業者とがっちりと業務提携を組んで、時間をかけてパートナーシップを育んでいくことも念頭にいれる必要があるのではないでしょうか。

それが自社ブランドを成長させる大きな原動力になるのかもしれません。

サービスメニュー

  • 「靴下ブランドを立ち上げたい」ブランド、クリエイター、に向けて、「伴走型の靴下製造サービス」をご提供しております。
  • オンライン、Email、対面での相談を承っております。
  • オリジナル靴下を製作したい方々に向けて、「製造工場を探したい」「どんな種類の靴下が製作できるか知りたい」など状況に合わせた記事を複数紹介しているページもありますので、よろしければご参照ください。
  • 台湾製無地靴下の在庫を使うことで、靴下は100足/色~、100足の中で刺繍デザインは2種類までの対応ができるようになりました。

合同会社ブリングハピネス代表。
中国内モンゴルで中国語とモンゴル語を学んだのち、東京のぬいぐるみ雑貨メーカーで9年間生産管理の仕事をする。2014年に起業し、台湾靴下工場と一緒に「靴下ブランドを立ち上げたい」デザイナー、クリエイター、ブランドに向けた「伴走型でじっくり取り組む靴下製造サービス」を立ち上げる。台湾工場の強みは細かなデザインの再現とはき心地の良さを両立させる技術力。起業してからの7年間で、工場と二人三脚で数多くのブランドの靴下製造を手がける。バーチャルで靴下サンプル製作が可能な島精機製作所デザインシステムを使用。

この記事を書いた人

岩村 耕平

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